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旅の途中

水平線の もっと向こうへ

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フレクサレット、始動

Meopta Flexaret Ⅳ Beler 80mm f3.5
Fuji PRO 400

チェコスロバキアの二眼レフ、フレクサレットⅣで撮ったフイルムをはじめて現像に出してみた。
eBayで3月に落札してからというものの、時折持ち歩いては構図を決めたりピントを合わせる練習をしていた。

はるばるチェコの首都プラハから旅をしてきたそのカメラは、とてもシンプルなカメラ。
フイルムチャージとシャッターチャージをして、絞りとシャッタースピードを決める。ピントグラスを覗きながら振り子式のピントレバーを調節しておもむろにシャッターを切る。
空シャッターを何度切ったことだろう。「チャッ」という静かなシャッター音が小気味よい。
カメラと対話しながら写真を撮るという、頭に思い描いていたカメラとの理想の関係が築けそうな気がする。


フレクサレットシリーズの中ではシルバーボディのⅥ型が特に人気があるようなのだが、写真家の中山慶太さんのサイト「モラヴィアの残照、フレクサレット」の「もっとも先鋭な描写をするのはこのIV型に付いているレンズで、コントラストもシャープネスも申し分ない」という記述をみて、Ⅳ型を購入する決意を固めた。


たしかに、コントラストもシャープネスも申し分ない。とても50年前のレンズとは思えない描写をする。
30センチまで寄れる接写レンズをつけて絞りを開いて撮ってみたのだが、ボケも自然な感じでいい。
なによりも、その瞬間の空気感が凝縮されているような深い味わいがある。
デジタルカメラでは、この感覚を得ることは難しいだろう。
よいカメラに出逢えた。一枚一枚、大切に撮ってゆこうと思っている
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