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旅の途中

水平線の もっと向こうへ

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雲にも表情がある
dead tree
朝目覚めると、しとしとと静かに雨の降る音が聴こえてきた。このところ大気の不安定な状態が続いていて、あまり天気がよろしくない。カンカン照りが続いた8月の青い空が嘘のようだ。

この島には、雲にも表情がある。
黒い雲が垂れ込めている方角の山が消えていれば、それは豪雨のしるし。
あまりの豪雨のために、山のかたちが消えてしまうのだ。
雷雲が煌き、あたり一面を光で包みこむ。
雷鳴が轟き、ずしんとした空気の圧力を身体に感じる。
音というより、それは振動だ。
夏の名残を惜しむようなこの季節が、僕はそんなに嫌いではない。
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