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旅の途中

水平線の もっと向こうへ

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台風13号の爪痕3 -被災-
数日前に借りている家の大家さんと話をした。
大家さんの話の大筋は次の2点だった。

1、大家さんが僕の家が損壊していることを市に連絡したので、
  市役所の人間が被災状況の確認をしにくるかもしれない。
2、1年ぐらい時間をあげるので、台風が来ても安心して住める家に
引っ越してはどうか。
少しでも補助かなにかが出ればと、市に連絡をとってくれたのだそうだ。
「よく屋根が飛ばなかったな!」とびっくりされた。
「雨戸が飛んだけど屋根は飛ばなかったから、まぁいいか」と思っていたのだが、確かに家は壊れているのだから、市に食い下がってみてもいいかなと思った。
ただ、こういう話は間に人を通してしまうと話があいまいになったりすることがあるので、直接自分で市や県に話をもちかけたほうがいいだろう。
あんまり期待しないほうがいいとは思うけど。

屋根が飛ばなかったのは、途中から雨戸を押さえるのをやめて(と、いうよりも諦めて)家の中を風が吹き抜けるようにしたのがよかったんだと思う。家の中のものは全てびしょ濡れになったけれど、そんなことは大したことじゃない。命さえ助かれば何とかなる。梁がシロアリにやられているので屋根が落ちてくる可能性もあったが、何枚かの瓦が飛ばされた程度で済んだのは奇跡的だった。
すぐ隣におばぁの家があってちょうど台風の風から僕の家を守ってくれている形になっていたのが不幸中の幸いだった。
おばぁの家がなければ、だめだった。

いままで3年間この家で暮らしてた間に遭遇した台風の中には、石垣島が台風の目に入る風速50メートルを超える直撃弾や暴風域の中に入っている時間が長いものがあったが、今回の台風はそれまでのものとはまったく別のものだった。
西表島で69.9メートル(観測史上第1位)、石垣島で67.0メートル(観測史上第2位)の瞬間最大風速を記録したものの、風速計が壊れてしまったので実際には70メートルを超える風が吹いていたであろうと思われる。
雨戸が飛ばされて雨が吹き込んできてから、寝ようと思って横になったのだが蒲団も寝袋も全てびしょ濡れになっているので眠ることができなかった。結局その日は一睡もすることができなかった。
家の中にいても外にいても同じだと思ったので、明るくなってから庭に出て呆然と台風の猛威を眺めていた。
いまから考えてみれば、あのときトタンが飛んできたらやばかった。石垣島で67.0メートルの瞬間最大風速を記録した午後7時19分は、日の出の後の話だったからだ。
でも、あの台風を経験しなかった人に「無謀だ」とかなんだとかは言われたくないね。
はっきし言って。
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