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旅の途中

水平線の もっと向こうへ

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記憶色

写真の専門用語で「記憶色」という言葉がある。
記憶色には、撮影者の被写体に対する記憶が加味される。
彩度やコントラストが強調され、実際に見たものよりも鮮やかな色。
記憶の中に残された色、それが記憶色だ。
この記憶色は、写真の世界に身を置く者でなくとも体感することができる。
遠い青春の日々。
忘れられない恋の思い出。
きっと誰にだって、そんな思い出の一粒ぐらいはあるだろう。

思い出はどんどん美しくなってゆくという。
時が過ぎれば過ぎるほどに思い出したくない記憶はやがて何処かへ行ってしまって、楽しかった記憶だけがしきりに思い出されるのだという。
いつかの記憶を留めた写真がたとえ色褪せてしまおうとも、記憶の中の色はよりいっそうその鮮やかさを増してゆくのだという。
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